Interview
社員インタビュー
化学の知識をフル活用して、
分析による開発支援を行う。
R.S.
研究開発
2015年新卒入社
物質電子化学専攻
- 入社動機
就活の軸にしていた「①化学の知識が活かせる」「②東日本にある会社で、転居を伴う異動が少ない」「③環境にいいものづくりができる」という3点を、エプソンは完璧に満たしていたこともあり入社を決めた。
01
プリンターの最重要部品を、
分析で支える。
エプソンでの仕事歴を教えてください。
入社以来、分析センターで業務を行っています。5年目までは、産業向けプリンターのインクの速乾性や低臭気化に関わる分析を手がけていました。6年目からは、インクジェットヘッドの担当へ。インクジェットヘッドはプリンターの最重要部品のひとつで、紙などにインクを吐出する役目を果たしています。接着剤やプラスチックなどの有機材料が数多く使われているのですが、それらに何らかの問題が生じた時、熱分析や有機分析を駆使して起こったことを可視化し、解決を支援しています。
インクジェットヘッドにはどんな問題が起こり得るのですか。
たとえば産業向けプリンターのインクでは、家庭やオフィス向けプリンターで使われているインクと性質が異なる特殊なインクが多いのですが、中にはインクジェットヘッドに使われている材料と相性が悪く、消耗を一気に早めてしまうインクもあります。そのような課題をクリアする高性能なインクジェットヘッドを実現するには、的確な分析を重ねることが必要不可欠。その中で大いに役立っているのが、大学で学んだ化学の知識です。じつは、化学の専門家はエプソンではレアな人材で、化学メーカーに入社していたら埋もれてしまったかもしれませんが、エプソンではしっかり存在感を発揮できています。
02
積極的な働きかけで、
変化の原動力へ。
分析業務はどのように進んでいくのですか。
基本的には「依頼ありき」です。さまざまな部署からの依頼に基づいて分析を行い、結果をレポートします。こう言うと受け身の仕事に思われるかもしれませんが、そうではありません。分析結果をもとに働きかけを行い、積極的に課題解決に関わっていくことも珍しくないんです。たとえば、私の提言がきっかけになって、インクジェットヘッドの材料が変更されたことがあります。
その材料変更には、どのように関わったのですか。
エプソンはインクジェットヘッドを自社製品で使うだけではなく、他社にも販売しています。これを外販と呼びますが、当然、他社製のインクを吐出することになります。相性が悪ければ、前述のような問題が起きてしまうかもしれない。そのリスクを抑えるには材料を変えるのが最善手でしたが、製造装置やプロセスまで一新する必要があり、開発側は二の足を踏んでいました。そこで私は、分析結果という「動かぬ証拠」とともに、「外販に力を入れるなら、思い切って材料を変えるべきだ」と訴え、受け入れられたんです。ビジネス展開にも直結する判断に関わることができて、とても感慨深かったですね。
03
新人のアイデアを育て、
0から1を生み出したい。
エプソンの社風を、どのように捉えていますか。
一言でいうなら「自由」です。やりたいことは、だいたいやらせてもらえます。たとえば私は分析センターにいながら、新たな開発テーマにおける技術探索も業務として行っています。技術開発本部が主催する「アイデア創出会議」というものがあり、上位に選ばれたアイデアがテーマとして認められるのですが、私の後輩の考えを元に2人で練ったアイデアが見事に入賞。エプソンにとって初めての領域の研究テーマですが、時間と予算を頂き、日々実験に取り組んでいます。
新人のアイデアである、という点もすごいですね。
それもエプソンのよさですね。年齢や性別、経験など一切関係なく、自由に意見を出すことができて、本気で受けとめてもらえる。その風土がしっかりと根付いています。せっかく後輩と一緒につかんだチャンスですので、何とかやり切って0から1を生み出し、未来のエプソンを担う技術に育てていきたいですね。
エプソンで今後挑みたいことは?
持続可能な社会の実現に向け、エプソンではさまざまな取り組みを行っています。後輩と立ち上げた研究テーマもその一つです。私が大学で工学を学び、将来実現したかったことは「地球環境に配慮したものづくり」でしたので、今まさにその仕事に取り組めています。メーカーにとって責務でもある、持続可能なものづくり。いつかこの壁を乗り越える技術を作り上げ、未来の世代につないでいきたいと思います。
One Day Schedule
1日のスケジュール例
- 8:30
-
- 出社
- 任意のラジオ体操に必ず参加し、車通勤後の体をほぐす。
- 9:00
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- メールチェック
- 問い合わせなどへの返信のほか、チームメンバーへ業務の指示も。
- 9:30
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- 分析
- 分析装置の点検・立ち上げ、前処理を入念に行い、分析を実施。
- 11:00
-
- 打ち合わせ
- 前日の分析結果をもとに、依頼者である開発側とオンライン会議で協議。
- 12:00
-
- ランチ
- 食堂で知り合いを見つけて相席。メニューは「日替わりの魚」一択。
- 13:00
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- 昼会
- 朝会じゃないのは、チームメンバーの出社時間がバラバラなため。
- 13:30
-
- メールチェック
- この時間に新たな依頼が舞い込むことが多い。
- 15:00
-
- 資料作成
- 午前中の分析結果を資料にまとめる。
- 17:30
-
- 退社
- まっすぐ帰宅。
Off Style
オフの過ごし方
子どもが生まれる予定なので、フリマアプリを活用してベビーグッズを収集しています。節約とも呼ばれるSDGsです。最近ハマりはじめたのが「直売所探し」。ちょっと傷ついただけのリンゴが3個で100円など、安いうえに味も抜群。スーパーの地元農家コーナーにも、おいしい野菜がいっぱいです。