Interview
社員インタビュー
プロジェクターの
飛躍的な画質向上を、
電気回路で支える。
K.M.
プロジェクター企画設計
2016年新卒入社
理工学部 電気電子工学科
- 入社動機
就職活動で自己分析を進める中で、電子工作のロボットづくりを楽しんでいた幼少期を思い出す。ものづくりによって人々の役に立ちたいという思いからBtoCメーカーを志望し、エプソンへ。
01
他社の会社説明会が、
エプソンのショールームに。
他社の会社説明会で、エプソンに興味を持ったそうですね。
BtoCのメーカーを中心に説明会を回っていたのですが、多くの企業がエプソンのプロジェクターを使っていました。投影されている内容以上に、私にとっては画質のよさが印象的でしたね。エプソンもBtoCの事業を行っているので検討リストには入っていましたが、プロジェクターがここまで広く支持されているのは新しい発見でした。エプソンのプロジェクターは、これからもきっとなくなることはない。そんな製品に自分も関わってみたい。そう考えてエプソンを志望し、プロジェクターを手がける事業に配属。画質を作り込むための重要な部品であるライトバルブを駆動させるためのIC設計に携わりました。
その後、希望を出して転属されています。
製品はプロジェクターのままですが、IC設計を5年ほど経験したあと、エレキ設計へのローテーションを希望しました。IC設計はICの中身をつくる、いわばミクロな視点からの開発です。その次のステップとして、完成品にICをどう組み込むかというマクロな視点で仕事をしてみたかったのです。明確な意志に基づいていれば、ローテーションの希望が受け入れられやすいエプソンだからこそ実現できたキャリアですね。現在担当しているのは、映像に関する電気回路。プロジェクターに入力される映像信号を、液晶パネルに美しく表示するための回路設計と制御設計、評価に携わっています。プロジェクターの画質が飛躍的に向上する中、その進化を支える重要な業務だと認識しています。
02
新しいライバルに対抗するため、
もっと速く、もっと挑戦的に。
プロジェクター市場は、どのような状況にあるのでしょうか。
想像以上のスピードで変化しており、競争も激しくなっています。例えば、かつては違う市場だったテレビも、大画面化が進んだことでいまやプロジェクターのライバルになりました。また、動画配信サービスが世界中で定着する中、海外メーカーが台頭してきています。中でも成長著しいのが、トライ&エラーをためらわない中国のメーカー。ここ数年で一気に品質を上げてきた印象です。そういった動きを注視しながら、エプソンもさらに挑戦的に、そしてスピーディに、ものづくりに取り組んでいく必要があると思っています。実物ではなくシミュレーションによる評価を取り入れ、開発期間の短縮を図ったのはその一例ですね。
市場の変化に対応するうえで、エプソンの強みはどこでしょうか。
すでに高い技術を保有していることはもちろん、働く環境という観点では、社内にさまざまな職種や機能があるのは大きなメリットだと思います。IC開発においても、グループを含めた自社内で完結することができる。その分、知見も蓄積されやすいのではないでしょうか。しかも、事業所同士の距離が近く、ICの製造現場とコミュニケーションが取りたくなったら、1時間もあれば着いてしまう。現場をこの目で見ることで、製造に配慮した設計も行えるようになります。また、キャリア採用に積極的で、多様な人材が揃っていることも強みですね。たとえば「カメラメーカー出身のAさんは光学系に強い」など、さまざまな視点を持ち込んだ開発が可能です。
03
苦労も成功も、
早く体験することに価値がある。
これまでに携わった仕事で、最も印象に残っているのは?
思い出深い仕事はいくつもありますが、一つだけ挙げるなら入社2年目で担当した駆動ICでしょうか。新機種のための設計を任されたのです。特にアナログ回路では、0か1かに落とし込むことのできない、感覚的な判断も必要になります。自分なりの意図を明確に持ったうえで設計を行い、それを先輩と共に検証する。そんなプロセスを繰り返すうちに、「自分で考え、自分で行動する」という、あらゆる仕事に通じる大切な基礎が鍛えられたように思います。
やり遂げた時の達成感はいかがでしたか。
嬉しかったのは、プロジェクターが美しい映像を見せてくれた時。それから、私のICが搭載された完成品を展示会で目にした時です。不慣れながらも、開発に必要なプロセスを乗り切った成果であるだけに、感慨深かったですね。開発をやり遂げてこそ味わえる苦労や喜びを、入社わずか2年目で知ることができたのは、その後の大きな糧になっていると思います。若手に積極的に仕事を任せる社風のおかげですね。
エプソンで今後挑みたいことは?
先ほど、市場の激変や海外メーカーの台頭についての危機感をお話ししました。一方で、「プロジェクターはまだまだ進化できる」というワクワクも感じています。市場のニーズやトレンドをつかみとり、これまでにないプリンターの進化につなげていく。そんなことができる技術者を目指したいと思っています。
One Day Schedule
1日のスケジュール例
- 8:30
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- 出社
- 予定を確認し、業務の優先順位を決める。
- 9:00
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- 制御仕様の検討
- 主な仕事場は実験室。メールやチャットを活用して内容のすり合わせを行う一方で、プロジェクターの分解やはんだ付けといった物理的な作業も。
- 12:00
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- ランチ
- 食事のあとは、同期と一緒に事業所のまわりを散歩。健康保険組合による健康増進策として、歩数に応じた景品がある。
- 13:00
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- 設計
- 回路図や設計書の作成。制御仕様を落とし込み、ソフトウエアとハードウエアをつなげていく。
- 15:00
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- ミーティング
- 進捗状況を共有するためのミーティングを定期的に行っている。
- 18:30
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- 退社
- 翌日のスケジュールを確認し、帰宅。
Off Style
オフの過ごし方
子どもが生まれたばかりなので、育児を全力で楽しんでいます。エプソンの男性育休取得率は97%(2022年度)。私も3週間取りました。都心では公共交通機関が移動の中心になりますが、長野は車を使いやすいので子育てにも便利。月に1度は、東京の実家へ子どもの顔を見せに行っています。公園などの遊び場が豊富なのもうれしいですね。