Interview
社員インタビュー
コトのデザイン。伝統の継承。
やりたいことはすべて、エプソンにあった。
H.S.
プリンターデザイン
2022年キャリア入社
前職:自動車メーカー
- 経歴
2011年〜2021年:自動車の内装デザイン
- 経験・スキル
- 自動車の内装デザイン
- 量産製品に対する制約や基礎知識の理解
- アイデアを視覚化して伝えるスキル
- 入社動機
意味や体験にまで踏み込んだデザインを手がけたいと考え、プロダクトデザインに優れたエプソンを志望。子どもが生まれた直後だったため、ワークライフバランスの取りやすさにも注目した。
01
モノのデザインから、コトのデザインへ。
転職を決意した理由を教えてください。
新卒入社から数えて10年以上にわたり、自動車メーカーで内装デザインに携わってきました。自動車という影響力の大きな製品で、ユーザーがダイレクトに触れるものをデザインする仕事にやりがいも感じていました。一方で、どのような形や素材にするかといった有形なものだけをデザインするだけでなく、新しい価値・体験を提案するデザインをしてみたい——言ってみれば、モノのデザインからコトのデザインに踏み込んでみたいという思いも募り始めていました。そこに子どもの誕生が重なりました。家族とどう向き合っていくべきかを改めて考え、ワークライフバランスを見直そうと決めたことも転職を後押ししました。
なぜエプソンを選んだのですか?
一つには、プロダクトデザインが非常に魅力的だったからです。また、著名なアーティストやファッションデザイナーと共創し、製品の可能性を世の中に発信する取り組みにも力を入れています。そんなエプソンなら、コトのデザインを手がける土壌があるのではないかと思いました。自動車とエプソン製品、たとえばプリンターなどは自動車とだいぶかけ離れているように見えて、工業製品としての基礎は同じです。機能性を追求すること、360度どこから見ても破綻のないデザインにすることなど、これまでに身につけたノウハウを応用できますし、エプソンでは実際に自動車をはじめとしてさまざまな業界からの転職者が活躍しています。そういった面も総合的に判断して入社を決めました。
02
地方創生の一歩は、
「蔵」のリノベーション。
現在の仕事内容を教えてください。
プリンターの外観や使い勝手に関するデザインはもちろん、ショールームなどの空間デザイン、パッケージやロゴマークといったグラフィックデザインにまで関わっています。それぞれ専門のデザイナーはいるものの、垣根をつくらずに全員がひとつになって全体を見ているイメージです。モノだけに限らないデザインをするために入社したエプソンですが、この幅広さは期待を大きく上回っていました。もちろん、新しく学ばなければならないことも多いのですが、分野を超えていけることはとても刺激的です。
これまでに関わった中で、印象深いプロジェクトとは?
強く印象に残っているのは、福島県の会津若松市で立ち上げたソリューション体験施設です。エプソンの技術を用いた地方課題の解決をプレゼンテーションするために企画され、私は部内公募に応募してプロジェクトチームの一員になりました。まず着手したのは、現地を訪れて土地の文化を知ることでした。そのうえで、課題解決のためにエプソンの技術をどう役立てるか、お客様にそれをどう体験してもらうかを考えました。例えば、プリンターを伝統工芸に活用したり、プロジェクターなどによって都市部と変わらない教育機会を提供したり。そのほかにも検討事項は多岐にわたりましたが、一つの山場だったのは蔵のリノベーションです。この地方特有の蔵を施設化したのですが、経験の無いジャンルのデザインでもあり、なかなか大変でした。
03
「いつかできたら」が、エプソンでできた。
蔵のリノベーションでは、どんな苦労がありましたか?
建物のコンセプトや内外装デザインなどの大枠から、補強金具の色といった細かいところまで、知らない専門用語が飛び交う中で決断しなければならないのが難しかったですね。ただ、専門家のアドバイスを仰ぐことで勉強になりましたし、チームで連携して答えを導いていく大切さも実感できて、非常にいい経験だったと思っています。また、外観には着物などに使われる地元の染型紙「会津型」を取り入れたデザインを施すなど、会津の魅力を発信していきたいという地元の方々の想いを形にすることも出来ました。
エプソンにキャリア入社して満足しているポイントを、改めて教えてください。
いろいろとあるのですが、やはり「コトのデザインまで手がけてみたい」という思いがしっかり満たされた点です。会津若松でのプロジェクトはその象徴だと思います。付け加えると、私はもともと伝統的な技術やデザインに興味があり、その継承をお手伝いするような仕事がしてみたいと考えていました。あくまでも「いつかできたら」という思いだったのですが、まさかエプソンに転職してまもなく、それが叶うとは思ってもいませんでした。施設の完成までもう少しかかりますが(※)、私たちだけではなく地元の方々にも愛着を持っていただけるよう、しっかりつくりあげていきたいと思います。
※取材当時(2024年5月)
エプソンで今後挑みたいことは?
品質の高い製品をデザインすることで、着実にお客様からの信頼を積み重ねていきたいと思います。また、エプソンがさまざまな社会課題に対して生み出すソリューションの認知を高め、会社としてのポテンシャルに広く気づいてもらうためにも「伝えるデザイン」を追求したいです。その結果、新しいビジネスの創出につながっていくことを目指しています。
One Day Schedule
1日のスケジュール例
- 8:50
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- 出社
- メールチェックを行う。
- 9:30
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- 朝会
- グループのメンバーが集まり、本日の業務予定について確認と共有。検討中デザインのディスカッションや雑談なども行う。
- 10:00
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- 新機種のデザイン検討
- 前日にあらかじめ設定していたスケジュールに沿ってタスクをこなす。
- 12:00
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- 昼休み
- 自席で愛妻弁当を食べる。
- 13:00
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- ソリューション施設の内装検討
- 会津若松のソリューション体験施設について、スケッチやCGを描いたりサンプル制作をしながら内装を検討。
- 14:00
-
- ミーティング
- インクジェットプリンターの新機種に関して、CADデータを確認しながら設計者と打ち合わせ。
- 16:00
-
- デザイン報告
- 上司やプロジェクトメンバーに対して、現状のデザインを共有。
- 17:30
-
- スケジュール確認
- タスクの日程や優先順位を確認し、必要に応じてデザイン検討を進める。
- 19:00
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- 退社
- 急いで帰宅し子どもとお風呂。
Off Style
オフの過ごし方
転職して子どもと一緒に過ごす時間が増えたので、最近DIYを始めました。子どものミニカーを並べる棚をつくっています。趣味で集めた食器も増えてきたので、次はそっちの棚づくりにも取りかかろうと思います。また、松本駅周辺には古民家をリノベした雰囲気のいいカフェや雑貨店が多いので気に入っています。雑貨好きには、あがたの森公園で開かれるクラフトフェアもおすすめですね。連休には、神奈川と愛知にある実家にもよく足を延ばします。長野からはどちらにも行きやすいので、孫を祖父母に気軽に会わせることができます。